Journal of Society of Cosmetic Chemists of Japan, volume 58, issue 1, pages 38-44
Involvement of Transglutaminase 3 (TG3) in Hair Stiffness Changing with Age by Capture of Zinc
Seiko Ueda
1
,
Megumi Inaba
1
,
Kiyotaka Hitomi
2
1
Health & Beauty R&D, Sunstar Inc.
Publication type: Journal Article
Publication date: 2024-03-20
SJR: —
CiteScore: —
Impact factor: —
ISSN: 03875253, 18844146, 18844138
Abstract
われわれは加齢に伴って毛髪のハリコシが低下する原因の1つに,キューティクル内の亜鉛の減少が関係していることを明らかにしてきた。キューティクル内の亜鉛が減少する原因は,キューティクル内で亜鉛を保持するタンパク質が加齢に伴い減少するためではないかと考え,ギ酸を用いて亜鉛とともにキューティクルから溶出するタンパク質の質量分析(Q-Orbitrap型)を実施した。その結果,2価の金属と結合するタンパク質としてトランスグルタミナーゼ3(TG3)を見出した。TG3が亜鉛と結合することを分子量分画カラムおよびICP-MSを用いて確認した後,毛根縦切片の抗体染色によりキューティクルにTG3が多量に存在していることを確認した。最後に,各年齢のボランティアより毛髪を抜き,毛根部のmRNAを用いてTG3の発現量を確認した結果,40代以降でTG3の発現が減少する傾向を確認した。よって,年齢とともに毛髪内の亜鉛が減少するのは,亜鉛を保持するTG3の発現が年齢とともに減少することが一因であると考えられた。今後,TG3の発現を亢進する素材を用いることで,年齢とともに毛髪内の亜鉛が減少することを防ぎ,毛髪のハリコシが低下するのを防ぐ効果が期待される。
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